マウスピース型カスタムメイド矯正装置（エンジェルアライナー）ってどんなもの？

みなさんこんにちは。歯科衛生士の砂子です。

近年、透明で目立ちにくいマウスピース型カスタムメイド矯正装置への関心が高まっています。

当院でも初診相談の時点からマウスピース型カスタムメイド矯正装置を希望される方が多くなってきました。

ワイヤー矯正との違いは？自分の歯並びでも適応されるの？といったご質問を多くいただきます。

今回は、当院で取り扱っているマウスピース型カスタムメイド矯正装置（エンジェルアライナー）について矯正歯科の立場から分かりやすく解説します。

 

 

 

マウスピース型カスタムメイド矯正装置

上記の名前の通り、患者さま一人ひとりの歯列データをもとに作製されます。

段階的に形の異なるマウスピースを使用し、歯に少しずつ力を加えることで歯列を整えていきます。

 

 

 

マウスピース型カスタムメイド矯正装置（エンジェルアライナー）の特徴

1. 透明で目立ちにくい　　装着中も見た目の違和感が少なく、日常生活やお仕事への影響を抑えられます。
2. 取り外し可能で衛生的　食事や歯磨きの際は取り外せるため、お口の中を清潔に保ちやすいのが特徴です。
3. 比較的痛みが少ない　　弱く持続的な力で歯を動かすため、ワイヤー矯正と比べて痛みが軽減される傾向があります。
4. 通院頻度を抑えやすい　歯並びの状態によっては通院間隔を長めに設定でき、忙しい方にも継続しやすい矯正方法です。

5. 歯につけるボタン装置がアライナーに設置できる　これにより詰め物がありボタン装置を着けれなかった場所に設置することが出来ます→歯の治療をしている成人の方にも幅広く使えるため適用範囲が広い

 

こんな方におすすめ

• 歯並びのがたつきが軽度～中等度
• 目立たない矯正を希望している
• 以前矯正した歯の後戻りが気になる

※骨格性の問題や重度の不正咬合の場合は、ワイヤー矯正や外科的矯正をおすすめすることがあります

治療の流れはこちら

https://www.horii-kyousei.com/invisalign/

 

注意点

• １日２０～２２時間以上の装着が必要
• 装着時間が不足すると治療計画通りに進まない
• 歯並びの状態によってはワイヤー矯正の併用が必要

 

 

比較表

マウスピース型カスタムメイド矯正装置にも様々な種類があります

当院で取り扱っている２つの種類について説明します。

治療結果を左右する重要点

マウスピース型カスタムメイド矯正装置（エンジェルアライナー）は装置の種類よりも治療経験が豊富な歯科医師による「診断」と「治療計画」が非常に重要です。２つを比べても大きな代わりはありませんが、歯科医師による下記の３つ↓

• 歯並び・嚙み合わせの診断
• 適切な治療計画の立案
• 装着時間の管理

これらが治療結果に大きく影響します。

 

マウスピース型カスタムメイド矯正装置を用いた矯正とは

マウスピース型カスタムメイド矯正装置はオーダーメイドの装置となります。
オーダーメイド（特別注文）された矯正装置は、1人1人の歯の形に合わせて装置を発注、制作します。従来の矯正装置は、レディメイド品になります。つまり、大量生産された既製品であるブラケットと呼ばれる装置を使用しています。
オーダーメイドによって作られた医療機器は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律（薬機法）では、医療機器に該当しません。つまり、マウスピース型矯正装置に代表されるマウスピース型カスタムメイド矯正装置における治療の治療結果や治療中のトラブルは、担当する歯科医師に委ねられます。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置を受ける際、どの歯科医院でも受けても、治療が担保されていることになりません。最新の矯正治療であるメリットがある一方で、トラブルがあった場合も考慮して、治療をするかしないかを判断しないとなりません。矯正治療に対する専門的な知見、経験を有する歯科医師に相談することが重要になります。

1. 1.“医療機器”としては未だ未承認ですが、材質の認可は下りています。
2. 2.米国ではアメリカ食品医薬局が“医療機器”としても認可が下りています。