2020.08.19 大人の矯正

矯正治療後の後戻りと保定について

矯正治療で手に入れた、きれいな歯並びやかみ合わせ。

しかしその後何もしなければ、歯が元の位置に戻ってしまうことがあるのをご存じですか?

今回は「歯列矯正後の後戻りと保定」についてお話したいと思います。

 

  1. なぜ歯は動くの?
  2. 後戻りとは?
  3. 後戻りを防ぐには?
  4. リテーナーの種類

 

 

1.そもそもなぜ歯は動くの?

歯の周りには、歯を支えている骨があります。そして骨と歯の根っこの間にはクッションの役割を果たしている歯根膜(しこんまく)という薄い膜があります。

例えば歯を右に動かす時は、歯の右側に力がかかるようにします。そうすると右側の歯根膜が縮み周囲の骨を溶かしていきます。反対に左の歯根膜は引っ張られて、新しい骨を作っていきます。

つまり、歯を支えている右側の骨が吸収され、左側の骨が作られるため、歯は少しずつ右に動いていくのです。

このように歯列矯正は、骨が溶け、作られるという代謝の仕組みによって歯を動かしているのです。

 

2.後戻りとは?

歯列矯正が終了した後も、しばらくは歯の周りの骨がしっかりできておらず、まだ安定していない状態です。また、歯と歯茎の周りの繊維は変化しにくく、矯正前の歯の位置を記憶しています。そのため、歯並びが整っても元の歯並びに戻ろうとする力が働きます。

これが後戻りです。

そのほかにも歯列矯正後に、親知らずが生えたり、歯を治療し高さや大きさが変わったなど歯が動くきっかけになることは様々です。

 

3.後戻りを防ぐには?

装置をはずした後、きれいな歯並びやかみ合わせを維持するために、リテーナー(保定装置)を使用します。

リテーナーを使用し、歯の周りの組織に新しい位置を記憶させます。この期間を「保定期間」といいます。

リテーナーをつけていれば絶対に後戻りしない訳ではありません。

ただし、リテーナーを使用しなければ確実に後戻りは起こってしまうのです。

リテーナーの使用はもちろんですが、毎日のブラッシングで虫歯や歯周病を予防したり、生え方によってはあらかじめ親知らずの抜歯をしておく事なども後戻り防止につながります。

 

4.リテーナーの種類

リテーナーにはいくつか種類があります。

▼可撤式

・ワイヤーリテーナー

 

 

 

 

 

 

 

 

・QCMリテーナー

(QCMリテーナーは歯の表面にくる部分が透明で目立ちにくくなっています)

 

 

 

 

 

 

 

 

・ビベラリテーナー(インビザライン)、クリアリテーナー

 

 

 

 

 

 

 

 

食事や歯磨きの際は外さないといけません。ただし、外すことできれいに清掃できるので清潔な状態を保つことができます。

 

▼固定式

・フィックスリテーナー(ボンダブルリテーナー)

 

 

 

 

 

 

 

 

歯の裏側に装着することが多いため、目立ちにくいです。ただし固定式のため汚れが残りやすく、日々のブラッシングや歯科医院での定期的なクリーニングが必要になります。

 

歯列矯正は、きれいに並べて終わりではなく、その後の維持も重要な治療の一環です。

せっかく時間をかけて整えた歯が、後戻りしてしまってはもったいないですので、リテーナーをしっかり装着することが大切です。

いつまでもきれいな歯並びとかみ合わせを守ってくださいね!