2022.04.26 大人の矯正

マウスピース矯正装置(インビザライン)の再作製について

こんにちは 歯科衛生士の砂子です。

今回はマウスピース矯正装置(インビザライン)の治療途中での再作製について書きたいと思います。

 

マウスピース矯正装置(インビザライン)の治療

最初に口腔内スキャナitero elementで歯並びを読み取ります。

これをもとに矯正専門医が歯の動きを考え、細かく作成にあたっての指示をだします。

シミュレーションを行ない、治療開始から終了までのマウスピースが作製されます。

 

 

 

 

 

 

 

基本的なマウスピース矯正の流れはこちらからどうぞ↓

マウスピース型矯正装置(インビザライン)治療の流れ

マウスピースを装着し、ドクターの指示で交換しながら治療を行いますが、

当初のシミュレーション通りに一回の作製で治療が終了すれば良いのですが、

治療が進んでいくと、シミュレーションと実際の歯の動きとの間に微妙なズレが生じてきてしまい、

軌道修正が必要となります。

これをリファイメントと言い、マウスピースの再作製を行います。

再度口腔内スキャナでその時点の歯並びを読み取り、新たなマウスピース矯正装置を作製します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再作製のタイミングは二通り

 

①最後のアライナーまで装着後、もう少し修正をしたい場合や患者さまからの要望があった場合。

②治療途中で当初の治療計画と実際の歯の動きのズレがドクターにより確認された場合。

まだ装着していないマウスピースが残っていても作り直すことになります。

しっかり装着時間を守っていても起こるズレとはどういうことか?

疑問に思われるかたも多いですが、ドクターは奥歯のかみ合わせを見ています。

しっかりつけていて前歯の歯並びがキレイになっていても、

奥歯の歯の移動が必要でしっかり動いていない場合、そのまま進んでいっても治療はうまくいきません。

海外の論文ではこのように表記されています。

コンピューターによるシミュレーションが歯の移動に再現される確率は50-60%程度といわれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

海外論文はこちらのサイトからどうぞ

http://kyousei-kaigaironbun.com/2022/04/08/invisalign-improved/

 

アセスメント

治療計画通りに歯が動いているかスキャンし、確認を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1日22時間装着を守っていてもチューイーと呼ばれるロール状のチューブで

マウスピースをより歯に密着させたり、アタッチメント周囲をしっかりと押し入れて装着し、

歯の動きをよくすることも大切です。

 

 

併せてこちらもご覧いただくと分かりやすいです。

チューイ―について詳しく書いています↓

マウスピース矯正(インビザライン)のチューイーについて

アタッチメントについて詳しく書いています↓

マウスピース型矯正装置(インビザライン)におけるアタッチメントとは

 

 

最初の段階でしっかりと矯正専門医が治療計画をたてていますが、

マウスピースを作製するためのシミュレーションなので、

人間の歯がコンピューターの予測通りに必ずしも動くとは限りません。

歯の動き易さや使い方によっても異なります。

歯並びを治して行くなかで多くの方が、平均2~3回リファイメントをします。

不安に思わず、キレイな歯並びしっかりとしたかみ合わせを目標にしていきましょう。

 

 

アライナーの最初と最後を見比べてみましょう!!

 

前歯のガタガタしている部分が、真っ直ぐに並んでいます!!

最初と最後を見比べると極端ですが、ひとつひとつのアライナーで修正していき、

最終的にはキレイにならんでいきます。

 

 

 

 

 

 

少しずつ変わっていきますが、最後のアライナーを見るとモチベーションも上がりますね!!

当院では毎回ご来院の際に治療段階ごとの歯の動きを患者さまにも確認していただけます。

ドクター、衛生士が説明しますが、ご自身でマウスを動かして見ていただくことも出来ますので

お気軽にスタッフにお伝えください!!

 

 

 

 

まとめ

インビザラインでの治療はどこの歯科医院でも同じ治療シミュレーションが出来るわけではありません。

治療経験豊富な矯正専門医による定期的なチェック、再作製の判断、患者様自身の正しい装着により仕上がりが変わります!

当院の院長の堀井は日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)と認定医、ドクターの嶋本は日本矯正歯科学会認定医を取得しています。