2022.08.27 大人の矯正

お口だけでなく歯ブラシも洗ってますか?

 

こんにちは、歯科医師の嶋本です。

皆さん歯磨きは毎日していると思いますが、歯ブラシの管理はどのようにしているでしょうか?

サッと水ですすいでコップに立てるだけに なっていませんか?

 

ちなみに・・・

現在発売されている歯ブラシの多くはナイロン毛が使用されており、最初に発売されたのは1930年代のアメリカだそうです。歯磨き自体は紀元前5世紀頃(日本では弥生時代頃)のインドでブッダ(お釈迦様)が弟子に指導したのが始まりだと言われており、仏教とともに日本に伝来して僧侶から庶民へと広がっていきましたが、庶民が歯を磨くようになったのは砂糖の普及によってムシ歯や歯周病になる人が急増していた江戸時代でした。

本題に戻ります。

お箸やスプーンなどの食器は洗剤できれいに洗って衛生面に気をつけている人が多いと思いますが、同じように口の中で使う歯ブラシはどうでしょうか?使用後の歯ブラシは、お箸とは比べ物にならないほどの細菌が付着した状態です。毎日使用する歯ブラシを無菌管理するのは難しいですが、可能な範囲で細菌の繁殖を防ぎましょう。

  • まず、付着物を落とす

使用後の歯ブラシには、プラークや食べカス、歯磨き粉が大量に付着しています。それらを流水下で強めに指で動かして取り除いてから、しっかりとすすぎましょう。

  • 次に、乾燥させる

キャップやケースに入れるよりも、可能であれば立てて保管して歯ブラシを早く乾燥させることを重視するようにします。

  • そして、早めに交換する

歯ブラシの交換時期は早いほど良い状態を保てます。歯ブラシは使用している期間が長くなればなるほど細菌が多く残ってしまいます。定期的な交換がベストです。1か月に1本が目安ですが、次のような点に注意して交換するようにしましょう。

 

①汚れの詰まり具合

ナイロン毛の付け根部分に汚れが残り、使用に伴って汚れが徐々に増えてくる傾向があります。なかなかとれない汚れが溜まるようであれば交換しましょう。

②毛先の摩耗

毛先の形状を加工して清掃効果を高めた歯ブラシが発売されているように、毛先が摩耗した状態では清掃効果が落ちてしまいます。

③毛先の広がり

毛先が広がってしまうと毛先の間隔が広がり、清掃効果が低下します。毛先の摩耗と同様に交換しましょう。

※小さい子供は歯ブラシを噛みながら磨くことも多いため、早めに毛先が開いてしまうことが多いので、交換時期は大人よりも早くなります。交換用ブラシの費用が高くなりやすい電動歯ブラシは、水を流しながらブラシを振動させて汚れを落とすことができるため3~4ヶ月程度の交換が目安です。